コラム
 
久米島町制1周年記念写真展
ハブヒル ストーリーー在留米軍人が見た久米島ー           

主催:久米島自然文化センター
共催:ジョン・ロンドン
後援:久米島町・久米島町教育委員会

場所:沖縄タイムス社1階ロビー(那覇市おもろ町)
9月20日〜9月28日 入場無料


最初、この展覧会が久米島で開催される事を知ったのは新聞紙上でした。
その後、この展覧会の元となったホームページを拝見し夢中になりました。

このHPは退役軍人の方々が思い出の写真を持ちよって作っているアットホームな空間で、
今回開催された展覧会もこのページを運営されているジョンさんと久米島の教育委員会の方々との
これまた暖かい交流の間に生まれたものでした。

私は那覇でこの展覧会を拝見したのですが
久米島での展覧会ではこの写真の中の世界をはじめ
HPや展覧会準備で深まった人と人の絆がより感じられただろうと思い、
「島に行けていたらなぁ〜」と、ちょっと残念でした。

写真に書き込みがあったり、キャプションに写真にまつわる思い出が綴られていたり、
写真の一枚一枚の中に写真を取る人取られる人の間に流れる暖かな空気が感じられます。
久米島に駐留していた米軍人と島民の間の交流の雰囲気が伝わるやわらかな写真達です。
「久米島を離れる」という写真では心から島を愛した人の気持ちが伝わってきます。
若者の悲し気な背中に同じ島を愛するものとして久米島の人達は共感を覚えるでしょう。

ホームページ上でのやりとりの一端がカタログの巻末に載っているのですが
(もちろんWeb上でも見られます)
ある期間同じ場所で過ごしたそれぞれの人が
20年から30年の時を越えて再び巡り会った風景や人々に素直に喜び
このサイトを作ったジョンさんに感謝している気持ちが伝わってきます。
カタログ掲載にあたって久米島の高校生達がお手伝いをしたということですが
ネットによってアメリカに住む50年前の久米島を知る人達と
久米島の学生がコミュニケーションをとっている。
過去と未来と異文化がいい形で交流している姿が垣間見られてやさしい気持ちになりました。

悲しい不幸な事実を越えて人間同士の関係を築き
また50年たって新たに触れあうきっかけを作ったHPの運営者ジョンさんに
心から敬意を表します。
今回できた人と人の交流はずっと続く久米島の財産になるのでしょう。

最近、私が制作のお手伝いをさせて頂いた「恩納村民の戦時物語」という本のなかに
恩納村民と米軍将校との友情の物語や
山で亡くなった日本兵を埋葬し、戦後遺骨を宮崎の奥様にお返しした恩納村民の話、
50年後にその兵士の孫娘が祖父の亡くなった土地を訪れ、当時を知る恩納村民と会い、
彼らの暖かな心配りに感謝し、恩納村の小学校でお礼のピアノコンサートを開いた話
(孫娘はピアニスト)がありました。

戦争というものは不幸な事を作り出すもので
ぜったい起こしてはいけないものである事は言うまでもありませんが、
今回の展覧会を訪れて、また戦時中の人々の話をまとめるお手伝いを通して
戦争の結果出会った人たちが、過去や事実を乗り越えて
人と人のつながりを結び
未来に繋がる関係をつくることができた、
数少ない功の中のきらめく一遍を見た感じがしました。

ハブヒル ストーリーー在留米軍人が見た久米島ー」は
まだ、土日ありますのでぜひみなさん行ってみて下さい。

(2003/09/26)

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